ピストルズ やがて哀しき独り言

東京・恵比寿で広告・Webプランニング・開発・制作会社を経営する3年目経営者の悲哀を語っていきます。 弊社URL→ http://www.pistil-pistol.co.jp

初心に帰って。

設立してから2年が経過し、今更ながらこの2年間を振り返り、かつ反省しなければならない点が多いということを感じている。

僕らのスタンスは基本紹介をいただいたお客様との付き合いを大切にし、自ら営業して新規顧客を獲得しにいくという肉食系な行動を好んではしてこなかった。それでもなんとか台所事情は凌げていたし、場合によっては忙しさを理由に仕事のお誘いを断るという、いま思えば大変失礼な態度をとることもあった。

だがいろいろな経営者の方と話をするうちに改めて思うことがある。設立1年目から待ってても仕事が来るという状況がどれだけ恵まれた環境であったかを。はっきり言えば甘やかされた環境の中に自らを置き、その小さな世界から外側のサバンナに出ることを無意識に拒否していたのだ。

生き馬の目を抜くという表現があるが、僕らはその現場を見ることなく、いや見ないように見ないようにしていたのだ。僕らは知らず知らずのうちに極めて保身的な、まるで政治家のような生き方を選んでいたのだ。

僕らはまだ起業家3年生だが、小学校3年生のレベルに追いついていない。小3になれば割り算を覚え、相当な数の漢字を書けるようになっている。彼らの世界は小さくはあるが、それでも日々確実に視界を広げ、小さいながらも痛みを知り、社会を形成し続けている。

今まさに初心に帰るべき時だ。不器用ながらも精一杯に数字や漢字を覚え、人と関わることの痛みと感動を味わい、初めて立った時の赤ん坊のように見える世界の違いを感じなくては。

耳を澄まし、目を見開き、手に触れ、その感覚をひとつひとつ確かめて行こう。そう誓って眠るとしよう。